スプレッドとは

スプレッドとは、FX取引を行う際のコストのようなものです。
スプレッドの日本語の意味は、「広げる」という意味になります。

よくニュースで、「1ドル100.00円から100.02円で為替は動いています。」というふうに報道されていますよね。これがまさにスプレッドです。
このケースの場合、買う場合の価格は100.00円で売る場合の価格は、100.02円となります。
スプレッドがない場合、為替レートが動かなければエントリーしてすぐに決済しても損失が出ることはありません。

しかし、スプレッドがあるため為替レートが全く動かなくても損失が出てしまうのです。
つまり、スプレッドはFX取引を行う際のコストということになりますね。
スプレッドが狭ければ狭いほどコストは小さくなりますのでFX取引においてスプレッドが広いか狭いかは非常に重要なことなのです。

ではこのスプレッドですがどのように決まってくるのでしょうか?

スプレッドの決まり方

スプレッドは、インターバンク市場に参加している銀行に入ってくる売り買いの注文数に応じて銀行が決めます。
そして、銀行が決めたスプレッドにFX業者がいくらか上乗せして顧客に提示されるのです。

つまりスプレッドは、基本的に銀行が決めることになります。

銀行が提示してくるスプレッドが広ければFX会社は、スプレッドを吸収することはできません。
相場急変時などスプレッドが異常に広くなることがありますが、これは決してFX会社だけの責任ではないのです。

しかし、米ドル円0.1銭〜など業界最狭値水準を謳っておきながら、実際に提示されるスプレッドは0.1銭よりも常に広い水準であれば、トレーダーは納得することができないでしょう。

先ほど説明したように銀行が決めるスプレッドにいくら載せるかは各FX会社によって異なります。
では主要FX会社のスプレッドについて見ていきましょう。

主要FX会社のスプレッド

この章では主要FX会社のスプレッドについて紹介します。

会社名 SBIFXトレード 外為どっとコム ヒロセ通商 セントラル短資FX みんなのFX DMM FX YJFX! GMOクリック証券 LIGHTFX
取引単位 1通貨 1,000通貨 1,000通貨 1,000通貨 1,000通貨 1,000通貨 1,000通貨 1,000通貨 1,000通貨
米ドル円スプレッド 0.1銭 0.1銭 0.2銭 0.2銭 0.2銭 0.2銭 0.2銭 0.2銭 0.2銭
ユーロ円スプレッド 0.28銭 0.3銭 0.4銭 0.4銭 0.4銭 0.5銭 0.5銭 0.5銭 0.4銭
ポンド円スプレッド 0.5銭 0.6銭 1.0~3.6銭 0.9銭 0.8銭 1.0銭 1.0銭 1.0銭 1.0銭

このようにFX会社によってスプレッドは全然違いますので、ご自身が取引する通貨ペアのスプレッドが低い会社を選ぶようにしましょう。

しかし、スプレッドだけでFX会社を選ぶ事は危険です。
本当に提示されたスプレッドで取引することができるためには約定率やカバー先にもこだわる必要があります。

約定率やカバー先も重要!

いくら狭いスプレッドを提示しているFX会社を使っても実際にそのスプレッドで取引することができなければ何の意味もありません。

提示されているスプレッドを本当に利用できるかどうかは約定率やカバー先が重要になってきます。
どんなに狭いスプレッドを提示しても実際の約定率が低ければ何の意味もありません。
スプレッドを見る際は約定率の高さにも注目するようにしましょうね。

また、カバー先の銀行も重要です。カバー先の銀行とは、スプレッドを提示してくる銀行のことになります。
銀行によって提示してくるスプレッドが違いますのでカバー先の銀行の数が多ければ選択肢が多くなるので有利になるのです。

このようにスプレッドにこだわるのであれば約定率やカバー先にも注目するようにしましょう。

スプレッドを重視すべき取引とは?

スプレッドを重視すべき取引手法はズバリスキャルピングとデイトレードになります。
FXの取引手法は主に4つです。

  • スキャルピング
  • デイトレード
  • スイングトレード
  • 長期トレード

簡単にこの4つのトレード手法について説明をしますね。

スキャルピング

スキャルピングとは、短い取引時間で何度も小さな利益を取っていく取引手法です。
一日に何度も取引することになりますので、スキャルピングを利用する際はスプレッドが非常に重要になります。

スキャルピングでFXトレードを行う際は特にスプレッドにはこだわるようにしましょうね。

デイトレード

デイトレードとは、一日でエントリーから決済まで行う取引になります。
つまり一日で取引を完結させる取引手法です。

スキャルピングほど取引する事は無いですが、デイトレードも毎日トレードをすることが一般的になりますのでやはりスプレッドにはこだわった方が良いでしょう。

スイングトレード

スイングトレードとは1ヵ月から半年程度ポジションを保有する取引手法になります。

1回の取引で大きな利益を狙うことが目標になりますので、取引回数は多くありません。
むしろ、ポジションを保有している時間が長いのでスプレッドよりもスワップポイントにこだわった方が良いでしょう。

長期トレード

長期トレードとは、半年から数年程度ポジションを保有する取引手法になります。
長期トレードの場合、取引回数はほとんどありませんのでこちらもスプレッドにこだわると言うよりもスワップポイントにこだわった方が良いでしょう。

ストップ借りは本当にあるのか?

スプレッドを検索するとよく出てくるのがストップ借りになります。ストップ借りとはFX会社が意図的に相場を動かしスプレッドを急拡大させロスカットを誘発させる行為のことです。

日本のFX会社の場合FX会社の利益とトレーダーの利益は相反関係にあります。つまり顧客がロスカットにかかり損失を出すとFX会社にとっては利益になるということです。

FX会社利益を出すためにこのストップ借りをやると言う噂がありますが国内FX会社の場合明確にこのストップ借りを行っていると言う事実はありません。
ただし相場が急変動するとスプレッドが急拡大しますので資金管理にはくれぐれも注意するようにしましょうね。

pipsとは?

FX取引をするとよくpipsという言葉が出てきます。
pipsとは、ピップスと読みます。FXでいうpipsとは、取引最小単位のことです。

このpipsですが、クロス円取引とストレート取引では単位が異なってきます。
クロス円の場合1銭が最小単位になりますので1pips=1銭です。

1pip=0.01円(1銭)
10 pips=0.1円(10銭)
100 pips=1円(100銭)

クロス円の場合、1pip=0.0001ドル(0.01セント)になります。

1pip=0.0001ドル(0.01セント)
10pip=0.001ドル(0.1セント)
100pip=0.01ドル(1セント)

クロス円からドルストレートかによってpipsは変わってきますので注意してくださいね。

まとめ

今回は、FXのスプレッドについてまとめました。スプレッドはFX会社を選ぶ上で非常に重要な項目です。
余計な取引コストをかけたくないと思うのはすべてのトレーダー共通の願いだからです。

ただし、スプレッドだけにこだわるのではなく約定率の高さやカバー銀行についてもしっかり調べることが重要になります。

ぜひ今回の記事が、FXのスプレッドについて理解を深めるきっかけになれば幸いです。